8050問題 子どもが知的障害の場合
成年後見最新ブログ
2021年6月10日
新潟県で、独り身のご高齢の方・障害のある方の財産管理等の手続きをお手伝い!
成年後見業務を担当しております司法書士法人トラストの番馬勝子です。
「8050問題」…最近よく耳に目にする機会の多いワードです。一般的には「80代」の親が「50代」の子どもと同居し経済的支援をする中高年ひきこもりを抱える世帯を指すワードですが、後見業務に携わる者としては「80代」の親が「50代」の知的障がい者の子どもに対して経済的・身体的支援をしている状態を連想します。
知的障がいの子供は自身で自立した生活を送ることは困難であることから様々な公的な支援を受けることが望ましいと考えますが、自宅で子供と同居し高齢の親が生活のすべての面倒を見ていて、行政のサービスを利用していないケースが少なくないと感じております。
80代ともなればお体がお元気であっても自分のことで精いっぱいという状態であると思われますが、両親のうちどちらかが亡くなって高齢の親1人で障がいのある子どもを支えている家庭も見受けられます。
このような場合高齢の親御様からは「私が死んだ後子どもはどうやって暮らしていけばいいのだろうか…」、「誰かに子どもの支援をしてもらいたい」、「障がいのある子どもに兄弟姉妹がいるが、別に家庭を持っているため頼れない…」といったお声をお聞きしますが、実際には誰にも相談せずに悩んでいらっしゃる方が多いようです。
こういったケースの場合はまずは公的な支援を受けることが重要です!次のような支援は代表的なものです。
① 行政にて利用するサービスの相談をする
※サービスが必要と認定されれば計画相談員が選任され本人に必要なサービスを選定してくれます
② 障害に合わせたサービスを受ける
※就業支援、デイサービス利用、施設・グループホーム入所等、ヘルパー利用等
③ 障害年金の受給申請をする
※医師の診断書が必要です
④ 成年後見人を家庭裁判所で選任する
トラストでお手伝いできることは④ですが、支援をしている親御様が家庭裁判所に成年後見開始の申立をする必要がございますので、親御様がお元気なうちしかできません!
昨年の事例ですが、お母様が申立を迷っているうちに脳梗塞で倒れ救急搬送され施設入所しました。同居していた子どもも別居していた妹家族も大変な状況になり困り果ててトラストに相談にいらっしゃいました。妹様は「姉が元気なうちに成年後見開始の申立をしてくれていれば…」等お話されていました。
お子様のために親御様ができることは、親亡き後お子様が健やかに生活できるように準備をしておくことではないでしょうか。少しでもご興味があればお気軽にお問いあわせください!現在26名の知的障がいの方の成年後見人に就任している経験豊富な司法書士がアドバイスいたします!
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