減税対策のための空き家維持について(認知症の方所有の不動産を売るには?part.3)
成年後見最新ブログ
2021年6月28日
こんにちは。
新潟県で、独り身のご高齢の方・障害のある方の財産管理等の手続きをお手伝い!
成年後見人業務をしております司法書士法人トラストの西田です。
さて、前回のブログに続き、認知症の方の『空き家』になっているお家を売却する方法とその注意点について書かせて頂きたいと思っています。
前回のブログで、空き家が発生する最も一般的な原因は
自宅を所有する高齢者が、老人ホームなどの
高齢者住宅や、自身の子の家などに転居することとお伝えしました。
それ以外の理由の一つに、固定資産税の減税対策のため
敢えて空き家としている場合があります。
『なぜ、空き家があると減税されるの?』
そんな疑問が浮かぶかと思います。
実は、住宅(居住用建物)が建っていることで住宅用地とみなされれば、
住宅用地特例で固定資産税が6分の1に!
※面積200㎡以下の小規模住宅用地の場合
面積200㎡以上の住宅用地の場合は、固定資産税は3分の1に。
都市計画税も同様で、小規模住宅用地は3分の1に、住宅用地なら3分の2に減額されます。
ちなみに本ケースの、5年程空き家状態となっているB様名義のご自宅(面積200㎡以下)は、築年数が古く傷みがあるため、
仲介業者の方より、解体して更地にしてから売り出したらどうかと、ご相談者のA様へご提案がありました。
その際、A様より、こんなご質問がありました。
『解体すると特例から外れて、
固定資産税が上がってしまうから
すぐに売却しなきゃいけないのでは?』
そう思われるのも無理がありませんよね。しかしながら、、、
安心して下さい!上がりませんよ!!!(^ω^)
実は税務上、住宅用地は、1月1日時点において住宅(居住用家屋)が
建っている土地のため、今年の12月31日まで固定資産税は現状のまま!
、、、ということは???
今年の12月31日までB様名義のご自宅は、
固定資産税の軽減の恩恵を受け続けることが出来るという訳です。
仲介業者の方よりその説明を受けて、A様は安堵されておりましたよ。
トラストでも、ご本人の税負担なども考慮して不動産売却を進めております。
さて次回は、『後見人として不動産を売却する方法』について書いてみたいと思います。
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